2003年11月・花の会





西王母・竜王菊・野紺菊・秋丁子
【やまださんの花】
11月ともなれば、お茶の世界では炉の花…。
野の草花は少しづつ姿を消して行き、冬の花へと移り変わってゆきます。
椿は11月から3月にかけて、色どり少ないこの季節の中にあって、
貴重な花材として、鮮やかな色彩で季節の存在感を高めてくれます。
品種は江戸時代になって飛躍的に品種改良が進み、その種類の多さは…???
…枚挙に暇がない…(^^;)
今回、【近鉄文化サロン】、やまださんが生けた椿は西王母、草花は竜王菊、野紺菊、 秋丁子、器は根来塗り瓶子。







西王母・寒桜
【にしばたさんの花】
枝は寒桜ですが、蕾が固いため枯れ枝のように見える。しかしそれもまた季節が表現されていて、 まるで震撼とした冬空に西王母が一点のぬくもりを与えてくれるような印象を受けます。 茶掛けの「紅炉一点雪」という言葉がなぜか脳裏を過ぎる。







西王母・野ダケ
【いけださんの花】
使った器は古銅・天平水瓶。
銅花器に野ダケの野趣は約束破りかもしれませんが、
私自身は花の種別に貴賎や格のちがいがあるのではなく、
花の種類は何であっても、その花の姿に品格の違いがあるのだと思っています。
桃山時代、秀吉は小田原北条攻めの陣中で茶会を開き、桃尻の銅花器にえのころ草二本を挿し、 諸侯を驚かせたたという茶記が残っています。
野を散策していて気がつくことですが、えのころ草といえど、花のつき、向き、葉の姿で三点の配置に 寸分隙のないえのころ草に出くわすことがあります。
無論、凡百ある中のたった1本かもしれません。
それを手折って花器に挿せば、えのころ草一種だけでも、充分賞玩に堪えて余りある真の風格を感じる 取ることができます。
私の中の真・行・草は、そう考えています。







つるうめもどき・竜王菊
【ゆうくんの花】
つるうめもどき、竜王菊を信楽焼き寸胴に生ける。
ゆうくんの生けた原作に菊はなく、つるうめもどきも一種で、量も少なめだったので、ややさみしく 感じ、手直しでは、つるうめもどきの量を倍増し、竜王菊を付加しました。
ゆうくんは8才の少年ですが、将来どんな美意識を持って育つのだろう?…と、思います。 いまのところ「花は楽しい」と言ってくれているので、私も、自分の手のうちを余すところなく 伝えたいと思っています。







山白菊・藪さんざし
【かつべさんの花】
いつも早く来られて、早くに帰ってしまわれるので紹介する機会がなく、申し訳ないと思っています。
枝物は、藪さんざし、花は山白菊。菊はさんざしの赤い実と実の間に散らばるように挿しています。 もう少し白菊の数を増やし、赤白のコントラストが効いたほうがよかったかもしれません。







稽古風景

残念ながら、今年はこの周辺では照り葉が不作です。
日中暖かすぎて、まだこれから…なのかもしれません…
今月も、第1週、第3週と、花数寄者が集まり、
思い思いの花器で、思いのままの花を生けました。
花の季節は最初にも言ったとおり、冬の地味な季節に入り、
花数も少なくなるのですが、
それはそれで花の存在感がより一層、迫真を帯びてくるのも、
この季節ならではのこと…と思います。
次回12月は1年の締めくくり…。
「看々尽蝋月(みよみよろうげつにつく)」…です。
自身で生けた花に真っ直ぐ対面し、
今年1年歩んだ花の道の成果を振り返りたいと思います。

〜ふ


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